トップページ > 消費者の皆様へ > 衣類のアドバイス > 素材・製品について:ウール製品「フェルト収縮」
素材・製品について
ウール製品「フェルト収縮」
冬物衣料の定番素材であるウールや獣毛の取扱いについては、十分認知されていると思われるのですが、いまだにフェルト化による収縮が生じています。ウール製品に注意が必要なフェルト化の事例をご紹介いたします。
![[写真]ウール製品「フェルト収縮」の実例](image/sozai_photo_04a.jpg)
| 品名 | 婦人コート | 
|---|---|
| 素材 | 表地・毛90%、ナイロン10% 裏地・ポリエステル100% | 
| 取扱い絵表示 |     | 
| 状態 | 起毛加工した織物のコートの表地が収縮して裏地がたるんだような状態になっています。表地は、本来のふくらみや柔らかさがなくなり、硬く縮まったような状態で、明らかにフェルト化していることが確認できます。また、表地表面の起毛加工は、絡み合って毛玉状に変化しています。 | 
| 原因 | ドライ溶剤中の水分が多すぎたり、コート自体が水分を含んだりしていたため、うろこ状をした毛表面のスケールが開き、ここにワッシャーでのもみ作用が加わることによってスケール同士の絡み合いが生じ、収縮となったものです。こうした現象をフェルト化といいます。 | 
| 特性 | 羊毛の特性として、暖かい、弾力性がある、染色性が良い、燃えにくい、汚れにくい、湿気の吸収や発散能力に優れる、フェルト性がある、防音性に優れる、などがあげられます。 なかでも日常よく気がつく他の繊維と異なる性質は次の4点です。 
 | 
~クリーニングニュース2009年4月号より~






